重合体(読み)ジュウゴウタイ(その他表記)polymer

翻訳|polymer

デジタル大辞泉 「重合体」の意味・読み・例文・類語

じゅうごう‐たい〔ヂユウガフ‐〕【重合体】

重合によって生じた化合物ポリマー

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精選版 日本国語大辞典 「重合体」の意味・読み・例文・類語

じゅうごう‐たいヂュウガフ‥【重合体】

  1. 〘 名詞 〙 有機化合物分子が重合して生成する化合物。重合反応の基本になる分子を単量体といい、これが何分子重合するかによって二量体三量体・四量体などという。単量体が多数重合したものを高重合体といい、分子の形態により鎖状高重合体、架橋高重合体、網状高重合体に分ける。ポリマー。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「重合体」の意味・わかりやすい解説

重合体
じゅうごうたい
polymer

重合反応によって生成した合成高分子物質通称で、ポリマーともいう。狭い意味では、ラジカル(遊離基)やイオン線状重合によってできあがった単量体構造が繰り返し連結した物質をいう。この単量体単位の数で分子の大きさを表した数を重合度ともいい、重合体分子の大きさを表す尺度としている。2種類の単量体からできあがった共重合体はコポリマーcopolymerといい、3種類の単量体からできあがった一つの高分子をターポリマーterpolymerとよんでいる。重合反応によって生成したもので比較的分子量の小さいもの、重合度で数十以下のものをオリゴマーということが多い。

垣内 弘]


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化学辞典 第2版 「重合体」の解説

重合体
ジュウゴウタイ
polymer

“poly-mer”の訳語であるが,“mono-mer”,“di-mer”などの命名に連なる“poly-mer”,すなわち,構成単位(mer)が数多く化学結合しているとみなせる化合物をいう.したがって,一般の高分子化合物を重合体とよんでもよいが,“polymer”の訳語は正しくは“多量体”で,“重合体”という日本語は,重合という過程が含まれている.たとえば“鎖状重合体”という日本語は鎖状重合してできた化合物という意味が強い.分子を構成している単位の数が非常に多く,この構成単位の数(重合度)が分子の性質にあまり影響しない大きさになっているものを,一般に高重合体またはポリマーとよび,構成単位の数が少なく,その数が物理的化学的性質に大きく影響する場合には,低重合体またはオリゴマーとよぶ.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「重合体」の意味・わかりやすい解説

重合体
じゅうごうたい
polymer

ポリマー。単量体 (モノマー) に対する語で,単量体が重合してできた化合物をさし,2種以上の単量体から生じる重合体を共重合体という。重合体の構造には鎖状重合体,架橋重合体 (鎖状重合体が簡単な分子の橋かけによって結びつけられたもの) などがある (→架橋高分子 ) 。天然重合体 (天然高分子) には蛋白質,核酸,セルロース,デンプンなど生体を構成する物質,合成重合体 (合成高分子) にはナイロンやアクリル繊維,ポリエステル,アクリル樹脂,ウレタン樹脂,合成ゴムなどがある。

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改訂新版 世界大百科事典 「重合体」の意味・わかりやすい解説

重合体 (じゅうごうたい)

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栄養・生化学辞典 「重合体」の解説

重合体

 →ポリマー

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世界大百科事典(旧版)内の重合体の言及

【高分子】より

次に合成高分子の例をいくつかあげる。これらの高分子化合物は,それぞれの構成単位に相当する低分子化合物が互いに結合する,重合反応によって生成したポリマー(重合体)であるとみることができる。その意味で高分子のことをポリマーpolymerと通称することも多い。…

【重合】より

…小さい分子が互いに多数結合して巨大な分子,すなわち高分子となることを重合という。このとき出発物の小さい分子をモノマーmonomer(単量体),重合の結果生成する高分子をポリマーpolymer(重合体)という。そのポリマーの分子におけるモノマーからの構成単位の数を重合度という。…

【ポリマー】より

…同じ種類の小さい分子が互いに多数結合し,それに相当する構造単位のくり返しによって構成された分子,またはそれから成る物質をポリマー(重合体)という。出発物に当たる小さい分子をモノマー(単量体)といい,モノマー二つの重合体を二量体dimer,三つの重合体を三量体trimerと呼ぶ。…

※「重合体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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