墨池(読み)ボクチ

デジタル大辞泉 「墨池」の意味・読み・例文・類語

ぼく‐ち【墨池】

すずりの、水や墨汁をためておくくぼんだ部分。硯の海。硯海けんかい硯池けんち
墨汁を入れておくつぼ。すみつぼ。

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精選版 日本国語大辞典 「墨池」の意味・読み・例文・類語

ぼく‐ち【墨池】

  1. 〘 名詞 〙 すずりのくぼんだ部分で、水をたたえる所。すずりの海。硯池。また、すみつぼ。
    1. [初出の実例]「虚室命盃。染墨池而子細」(出典本朝文粋(1060頃)三・詳春秋〈藤原惟貞〉)
    2. [その他の文献]〔李白‐草書歌行〕

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普及版 字通 「墨池」の読み・字形・画数・意味

【墨池】ぼくち

硯。また、筆を洗った池。唐・裴説〔懐素台歌〕詩 永州東郭に、奇怪り 筆冢池、迹在り 筆冢低低、高きこと山の如く 池淺淺、深きことの如し

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世界大百科事典(旧版)内の墨池の言及

【硯】より

…形は長方形,正方形,円形,楕円形,風字形のほか,自然や人工の姿にかたどって種々の名称がつけられている。硯の表面を硯面,背面を硯背,側面四囲を硯側,硯面の縁周を硯縁,頭部を硯首,墨をする所を墨堂,墨道あるいは墨岡,墨汁をためるくぼみを墨池,硯池あるいは海,墨堂と硯池の境界部を落潮,硯背の足を硯足,硯背の空隙部を挿手あるいは抄手(しようしゆ)などという。硯面には無数の微細な鋒鋩(ほうぼう)があり,これに墨がひっかかってすりおろされる。…

※「墨池」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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