外吸収法(読み)ガイキュウシュウホウ

化学辞典 第2版 「外吸収法」の解説

外吸収法
ガイキュウシュウホウ
enternal absorbent method

有機化合物中の炭素および水素の微量元素定量分析法.1950年,R. Belcherらによって完成された分析法である.内吸収法と同様に,有機化合物を空気気流中,酸化銅の存在下800~900 ℃ で燃焼すると,二酸化炭素,水,窒素,窒素酸化物を生成し,ハロゲン硫黄を含有する試料では,遊離ハロゲン,硫黄酸化物を生成する.ハロゲンおよび硫黄酸化物は,燃焼管尾の銀粒に吸収されて除去されるが,窒素酸化物はそのまま水および二酸化炭素の吸収系に送られる.吸収系の水吸収管と二酸化炭素吸収管の間に,二酸化マンガンを充填した吸収管を取り付けて窒素酸化物を吸収除去するためにこの呼称がある.二酸化マンガンと二酸化窒素の反応は次のとおりである.

MnO2 + 2NO2 = Mn(NO3)2

この分析法は,その後,多くの改良が加えられ,迅速分析法として,現在,広く普及している.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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