大シリア主義(読み)だいシリアしゅぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大シリア主義」の意味・わかりやすい解説

大シリア主義
だいシリアしゅぎ

シリアレバノンヨルダンパレスチナイラクの大シリア地域 (三日月地帯) を統合しようとする考え方。これらの地域はオスマン帝国の一元的支配もあって共通の文化的伝統をもち,統合の試みがいくつかなされてきた。たとえば 1965年に設立されたアラブ共同市場 ACMや 89年に発足したアラブ協力会議 ACCなどがあげられる。王政時代のイラクでは,イラク,ヨルダンの両ハーシム王家が大シリア主義を掲げて地域統合の覇権を企図したこともあった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android