日本歴史地名大系 「大和志」の解説
大和志
やまとし
成立 享保二一年
分類 地誌
版本 日本地名学研究所ほか
解説 「日本輿地通誌」のなかの「五畿内志」の一部をなし、全編漢文体で記した近世刊行の完全な地誌の一つ。長野村(現宇陀郡曾爾村)の井上次兵衛覚帳(井上家文書)に「(享保一六年)亥三月、並川五市郎様、江戸より寺社方古キ書物等御改御廻村、京都町御奉行所より前年御触書相廻り、其節ハ何ノ沙汰も無之候処、並川五市郎様亥ノ三月十日晩炭(黒か)岩村ニ御泊り、同十一日夕今井村御泊り、翌十二日菅野村ヘ御越、十二日晩百又(桃股)村ニ御泊り、十三日指杉越芳野村ヘ御越被成候、村々ニて水帳、銘(明)細帳御改□処々名物並珍敷字共由緒御尋被成候、御上下六人也」とみえるように実地踏査により文献調査の成果を確認したもので、一五郡別に郡名・村里・山川・関梁・土産・藩封・神廟・陵墓・仏刹・古跡・氏族・文苑などを記す。
活字本 「奈良県史料」三(昭和五三年)ほか
大和志
やまとし
一ノ一―一一ノ六 大和国史会編刊 昭和九―一九年刊
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報