…その後,幕府の滅亡により,伊豆は68年韮山県,71年足柄県,76年静岡県に編入された。 伊豆の近世文化は,伊藤仁斎門人の並河誠所(1668‐1738)が晩年の享保年間に三島宿に漢学塾を開いたことに始まる。ここに学んだ豪農の子弟の中から地方文人が輩出し,安久村の秋山富南(1723‐1808)は1800年(寛政12)《豆州志稿》を編んだ。…
…五畿内の地誌。1734年(享保19)2月,関祖衡,並河永(誠所)らにより編纂された《日本輿地通志畿内部》の略称で,漢文で記す。全61巻。それぞれの国について,建置沿革,範囲,道路,形勝,風俗,祥異,また,郡ごとに,郷名,村里,山川,物産,神社,陵墓,寺院,古蹟,氏族,文苑の項に分かって記述し,最後に,その国の簡単な地図を添えている。五畿内に関する最初の総合的地誌であり,当時の交通路や社寺についての記事は,現在でも利用価値が高い。…
※「並河誠所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...