最新 地学事典 「大和水銀鉱山」の解説
やまとすいぎんこうざん
大和水銀鉱山
Yamato mercury mine
奈良県宇陀市大宇陀にある水銀鉱山。領家帯の花崗岩類のうち黒雲母石英閃緑岩を母岩とする浅熱水性鉱脈鉱床。中新世後期室生火山(流紋岩質溶結凝灰岩)の活動に関連して生成したとされる。E-W系の剪断割れ目に胚胎する80m
・東部
,両者の会合部付近の張力割れ目に生成した西北西系の1~4号
など多数の雁行性鉱脈群からなる。80m
の走向延長100m, 傾斜延長200m, 中
は各々100m, 300m。脈幅3~10m。一つの鉱体は網状鉱・鉱染鉱・角礫鉱などを含むレンズ状の細脈集合体で,富鉱部はその中にパイプ状をなす。鉱石は辰砂・自然水銀,脈石は石英・方解石・カオリンで珪化,粘土化が著しい。1955~66年の生産量Hg260t, 平均品位0.3%。この地域では7紀からHgの採掘記録がある。
執筆者:矢島 淳吉
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

