宇陀(読み)ウダ

デジタル大辞泉の解説

うだ【宇陀】

奈良県北東部にある市。大和高原に位置し山林が豊か。平成18年(2006)1月、大宇陀町・菟田野(うたの)町・榛原町・室生村が合併して成立。人口3.4万(2010)。
奈良県北東地域の称。大和十郡(とごおり)の一。上代の菟田県(うだのあがた)・猛田県(たけだのあがた)にあたる。[歌枕]
「褻衣(けころも)を時片設(かたま)けて出でましし―の大野は思ほえむかも」〈・一九一〉

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世界大百科事典 第2版の解説

うだ【宇陀】

奈良県(大和国)の郡名。奈良盆地の南東に接し,ほとんどが山地。建国神話の舞台で,東は伊賀国に接し,西は桜井,南は吉野郡,北は山辺郡である。記紀によれば,神武天皇は熊野から八咫烏やたがらす)に導かれて,菟田県(うだのあがた)に入ったという。ここには兄猾(えうかし),弟猾(おとうかし)の豪族がおり,兄猾は征され,弟猾は服したとされる。榛原町大字高塚小字八咫烏に八咫烏神社がある。また,国家的崇敬の対象たる聖地とされ,請雨の祭祀の地であった室生山(室生村大字室生)には8世紀に室生寺が建立された。

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大辞林 第三版の解説

うだ【宇陀】

奈良県東部、宇陀市・宇陀郡一帯の地名。大宇陀区一帯の丘陵地帯は「宇陀の(大)野」と呼ばれ、奈良遷都以前、朝廷の狩猟地だった。⦅歌枕⦆ 「けころもを時かたまけて出でましし-の大野は思ほえむかも/万葉集 191
奈良県北東部の市。農林業が中心。吉野葛くずを特産。大宇陀は旧城下町、榛原はいばらは伊勢街道の宿場町として発達。古い街並みが残り、歴史の古い神社も多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宇陀
うだ

奈良県中東部。古代の宇陀郡は現在の宇陀市と宇陀郡の大部分を占め、「宇陀」は宇陀山地一帯をさすと考えられている。『古事記』神武(じんむ)天皇段に「其地より踏み穿(うか)ち越えて、宇陀に幸(い)でましき、故(かれ)、宇陀の穿(うかち)と曰(い)ふ」とあり、『万葉集』に「大和(やまと)の宇陀の真赤土(まはに)のさ丹(に)つかばそこもか人の我が言(こと)なさむ」とある。郡内には宇陀禁野(うだしめの)、肥伊(ひい)牧など皇室領の猟場があったといわれる。[菊地一郎]

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