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硫化物 りゅうかぶつsulfide

翻訳|sulfide

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

硫化物
りゅうかぶつ
sulfide

硫黄とそれよりも陽性元素との化合物総称。金属元素あるいは非金属元素との化合物のほか,各種無機あるいは有機の基と硫黄の化合物,さらに硫化水素化物,多硫化物などがある。金属硫化物は,金属と硫黄の直接反応,金属の酸化物あるいは水酸化物と硫化水素または硫黄との反応,金属塩水溶液に硫化水素を通すことで得られる。これら金属硫化物は,酸性やアルカリ性,さらには条件によって溶解度が違うという性質をもっているため,定性分析の金属イオン分析法に利用している。非金属硫化物は,非金属元素のうち希ガス元素,ハロゲン元素,酸素を除く水素,炭素,窒素などと硫黄の分子性化合物である。無機の基との化合物としては硫化カルボニルなどが,有機の基との化合物には一般にチオエーテルと呼ばれる硫化物がある。

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デジタル大辞泉の解説

りゅうか‐ぶつ〔リウクワ‐〕【硫化物】

硫黄と、それよりも陽性の元素との化合物。天然に鉱物として広く存在し、硫黄あるいは重金属の原料。多くは酸により分解して硫化水素を発生する。

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栄養・生化学辞典の解説

硫化物

 FeS,CuSなど,一般式MxSで表される化合物の総称.

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大辞林 第三版の解説

りゅうかぶつ【硫化物】

硫黄とそれよりも陽性の元素との化合物の総称。天然に広く分布する。酸を加えると、多くの硫化物は分解して硫化水素を発生する。金属の硫化物は、それら金属の原料となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

硫化物
りゅうかぶつ
sulfide

硫黄(いおう)と、それよりも陽性の元素との化合物の総称。ほとんどすべての金属およびいくつかの非金属、たとえばホウ素、ケイ素、炭素、アンチモン、ヒ素、リン、窒素、水素などとの化合物が知られる。
 硫黄の水素酸すなわち硫化水素酸H2Sは二塩基酸なので、金属の硫化物には酸性塩MIHSと正塩MI2Sとがある。酸性塩は水に溶けるが、正塩はアルカリ金属の化合物以外はすべて難溶ないし不溶である。水溶液は加水分解により強いアルカリ性を示す。重金属の硫化物はすべて難溶で、特有の色があり、なかには半導体としての性質をもつものもある。これらは空気中で強熱すると酸化されて硫酸塩あるいは酸化物になる。また酸を加えると、多くの硫化物は分解されて硫化水素H2Sを発生する。
 天然には硫化鉱物、閃(せん)亜鉛鉱ZnS、黄鉄鉱FeS2、方鉛鉱PbS、磁硫鉄鉱Fe1-xS、黄銅鉱CuFeS2その他多くのものがあり、重要な鉱物資源となっている。
 非金属の硫化物には、硫化水素、二硫化炭素CS2、二硫化ケイ素SiS2、硫化窒素N2S4,N4S4,(NS)n、硫化リンP4S10、硫化ヒ素As2S2,As2S3などがある。このうち硫化水素が常温で気体、二硫化炭素が液体であるが、他は固体である。固体は一般に水と熱すると加水分解してオキソ酸となりやすい。[中原勝儼]

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