大嘗会屏風(読み)だいじょうえびょうぶ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大嘗会屏風」の意味・わかりやすい解説

大嘗会屏風
だいじょうえびょうぶ

大嘗会は天皇が即位後初めて行う新嘗 (にいなめ) 祭のことで,その際行われる悠紀 (ゆき) の節会と主基 (すき) の節会に用いる屏風をいう。 10世紀頃に始り毎回,当時第一流の歌人画家書家により新造された。両節会とも,やまと絵屏風6帖と本文屏風4帖を用いるのが普通。やまと絵屏風は,神穀を献じる悠紀,主基の国郡から勘申された諸名所を主題とした歌を作って色紙形に書き,その意を図絵したもの。また本文屏風は中国の典籍から瑞祥にちなんだ文章を抜き出してその意を図絵し,本文を色紙形に書入れた唐絵であった。

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