大圧し(読み)おおべし

精選版 日本国語大辞典 「大圧し」の意味・読み・例文・類語

おお‐べしおほ‥【大圧・大癋】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 力を入れて押しつけること。
  3. しっかりと口を閉じること。ぐっと歯をくいしばること。また、そのようす。
    1. [初出の実例]「一わにぐち。うそふきぐち。おうへし」(出典:評判記・秘伝書(1655頃)下ほんの事)
  4. おおべしみ(大癋見)」の略。
    1. [初出の実例]「見出した泥眼(でいがん)大べし小べし」(出典:浄瑠璃・軍法富士見西行(1745)一)
  5. 能楽囃子事(はやしごと)の一つ。大癋見(おおべしみ)の面をつける天狗や魔王などの登場に際して奏する。笛を主とし、大・小の鼓(つづみ)太鼓がはやす。歌舞伎だんまりでも用いる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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