大蔵保(読み)おおくらほ

日本歴史地名大系 「大蔵保」の解説

大蔵保
おおくらほ

所在地は確定できないが、寮米りようまい保の隣地と思われ竜舞りゆうまいうちしまなど現太田市街の東部一帯に比定される。鎌倉・室町期にみられる伊勢神領で佐貫氏の地頭請所。建久七年(一一九六)二月一四日の伊勢大神宮神主注進状写(神宮雑書)によると「大倉保」は「供祭上分并斎宮寮米済所」であったが、所の地頭佐貫広綱が御教書に背いて「所当雑事」を対捍している。また文永元年(一二六四)一一月九日の大蔵保年貢送文案(「仁治仮殿遷宮記裏書」神宮文庫蔵)によれば、地頭沙弥願西が進上した大蔵保本郷分年貢(布か)二四七反は、本郷分二七二反から地頭の給分「募夫領十五段」「夫功十段」を引いた額になっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android