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御教書 みぎょうしょ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

御教書
みぎょうしょ

古文書の形式の一つ。平安~室町時代に三位以上,およびこれに準じる人の意を受け,侍臣の家司 (けいし) が奉じて出す文書。『朝野群載』 (1116) 所収の藤原忠実御教書が最も古く,摂関家や一般の公卿,将軍家などのほか寺院に取入れられ,東寺長者醍醐寺座主なども御教書を発している。

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デジタル大辞泉の解説

み‐ぎょうしょ〔‐ゲウシヨ〕【御教書】

平安時代以後、三位以上の公卿または将軍の命を奉じてその部下が出した文書。本来は私的なものであったが、のち、公的な伝達文書として用いられるようになった。平安時代の摂関家御教書、鎌倉幕府関東御教書室町幕府御判御教書などがある。教書。

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百科事典マイペディアの解説

御教書【みぎょうしょ】

古文書(こもんじょ)の様式の一つ。〈みきょうじょ〉とも読む。当初は奉書(ほうしょ)形式の書状のうち,差出者の身分が三位(さんみ)以上の場合の公家様文書をさした。
→関連項目預状安東蓮聖安堵状感状下知状古文書知行宛行状

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世界大百科事典 第2版の解説

みぎょうしょ【御教書】

古文書様式の一つ。〈みきょうじょ〉と読む説もある。参議,三位(公卿)相当以上の貴人の仰(おおせ)を奉じた奉書をいう。中国の唐制で,親王,内親王の命を下達する文書を〈教〉ということから,日本ではこれを準用して貴人の仰を〈教〉といい,仰を文書としたものを〈教書〉といった。さらに,公卿相当以上の〈教書〉に敬語を付して〈御教書〉と呼ばれるようになったといわれている。御教書の種類は多種にのぼるが,代表的なものを挙げれば,上皇の院宣,天皇の綸旨皇太子,親王,内親王,女院,准三后の仰の令旨(りようじ),摂政の摂政御教書,摂関家の殿下御教書,藤原氏,源氏などの氏長者の長者宣(藤氏長者が橘氏などの長者を代行する場合は,是定宣という),知行国主の国宣,諸公卿家の某家御教書,諸寺院家の某長者御教書,某長吏御教書,某座主御教書,某別当御教書,などがある。

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大辞林 第三版の解説

みぎょうしょ【御教書】

三位以上の貴人の意向を伝える奉書。家司けいしが奉書の形式をとって下達する。上皇・天皇・親王の場合、それぞれ院宣いんぜん・綸旨りんじ・令旨りようじと称した。一一世紀初頭頃から行われるようになり、摂関政治とともに公的なものとなり、鎌倉幕府においても執権・連署がこの形式をとって発給。室町幕府に至っては奉書形式ではなく室町殿が直接出す御判ごはんの御教書も生まれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

御教書
みぎょうしょ

平安時代以降盛んとなった奉書のうち、三位(さんみ)以上の公卿(くぎょう)またはこれに準ずる人の命令を家臣が受けて発行する文書。唐において、上所から下所に下す文書を「教」といい、わが国においても奈良時代以来、身分の高い者の仰せを「教」とよんだことから、御教書の名称が生まれた。現在、摂政(せっしょう)・関白(かんぱく)家御教書、鎌倉・室町両幕府の将軍家御教書などが数多く残っている。鎌倉幕府では執権(しっけん)、連署連名の関東御教書(将軍家御教書)のほか、六波羅探題(ろくはらたんだい)が出した六波羅御教書、鎮西(ちんぜい)探題の鎮西御教書がある。室町幕府には、管領(かんれい)(執事)が将軍の命令を受けて出す将軍家御教書のほか、九州探題が将軍の意を奉じた九州探題御教書があり、また鎌倉公方(くぼう)の命令を受けて執事の出した奉書を鎌倉殿(どの)御教書とよんでいる。御教書は本来私的な書状であったが、武家社会では政治、裁判など公的な事柄の伝達文書に用いられた。なお綸旨(りんじ)、院宣(いんぜん)、令旨(りょうじ)をも御教書とよぶことがある。また室町時代、将軍自身の署名で発給した直書形式の文書を御判(ごはん)の御教書と呼び習わしている。[百瀬今朝雄]

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世界大百科事典内の御教書の言及

【公家様文書】より

…また上卿から外記(げき)に命じて発給させる外記方宣旨,上卿から弁に命じ,弁から史に命じて作成される弁官方宣旨,遥任の国司や大宰帥が多くなったため,在国の官人に国司や帥の命を伝える国司庁宣,大府宣もこの系統である。公家様文書溯源の第2は,私文書たる書状の系譜を引くもので,綸旨(りんじ),院宣,令旨(りようじ)(公式様とは別),御教書(みぎようしよ),長者宣などである。貴人の側近に仕える人(天皇の場合は蔵人,上皇の場合は院司)が主人の仰せを承り,書状の形式で相手に伝えるもので,本来私文書であるが,仰せの主体の権威がそのまま文書の効力に機能した。…

【古文書】より

…(e)書札様文書 平安末期に院政が成立し,鎌倉中期以降それが本格化するとともに,本来は私信であった書札から出発した院宣綸旨(りんじ)などの書札様文書が,やがて国政の最高の文書として用いられるようになる。それとともに公家・寺社の間にも御教書(みぎようしよ)が行われるようになり,武家においても関東・六波羅・鎮西の御教書が用いられた。室町幕府にあっては,その制度的完成をみた足利義満以降は,前代の下文・下知状に代わって御判御教書御内書が最高の権威を有するものとなり,管領奉書以下の書札様文書が幕府の中心的な文書となった。…

【奉書】より

…このことは,奉書が一般の書札と異なり,はじめから政治的・公的色彩を帯びた文書形式であることを示している。 奉書のうち,参議,三位以上の官位を帯びる者の仰を奉じた奉書を特に御教書(みぎようしよ)と呼ぶが,御教書を含む奉書を広義の奉書とすれば,御教書を除く比較的低官位の者の仰を奉ずる奉書を狭義の奉書ということができる。また鎌倉時代中期以降,書札様文書が盛行し,公式様(くしきよう)文書や下文(くだしぶみ),下知状(げちじよう)に代わって書札様文書が公文書化すると,院宣綸旨(りんじ),国宣(こくせん),長者宣別当宣,関東御教書,室町幕府御教書のごとく,御教書は書札様の公式的文書を指す語となり,これに対して非公式の文書を指すのに,奉書という語を用いることになる。…

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