天王寺経塚(読み)てんのうじきようづか

日本歴史地名大系 「天王寺経塚」の解説

天王寺経塚
てんのうじきようづか

[現在地名]福島市飯坂町

天王寺西方の裏山の字寺山てらやまに位置し、標高二三四メートル。明治三二年(一八九九)飯坂町による天王寺公園の造成工事中に発見された。地下一メートル三〇―四〇センチのところから埋納された経筒(天王寺蔵)が発見され、同時に数個の須恵器も出土した。経筒は陶製経筒として国指定重要文化財。経筒の表面に篦書された銘文は、承安元年(一一七一)八月一九日付で、「信夫御庄天王寺如法堂銅一口」とあるほか、大勧進聖人僧定心、大檀主藤原真年、小勧進白井友包・糸井国数・藤原貞清・縁友源代・藤井末遠・日田部貞家・小太良殿などとあり、埋経にかかわった人達の名前などが一八行にわたって記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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