太平記評判秘伝理尽鈔(読み)たいへいきひょうばんひでんりじんしょう

世界大百科事典 第2版の解説

たいへいきひょうばんひでんりじんしょう【太平記評判秘伝理尽鈔】

太平記》の注釈・論評書。40巻。近世初期に大運院陽翁などが関与して成立したものか。《太平記》の主要章段に兵法や倫理面から論評を加え,異伝・裏話の類を補説する。楠流兵法の基本書ともされ,特異な《太平記》成立説も載せる。近世初期,この書を武士層に講釈・伝授する《理尽鈔》講釈が金沢などで行われ,初期の《太平記》講釈にも利用された。【加美 宏】

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内の太平記評判秘伝理尽鈔の言及

【太平記読み】より

…仏教の唱導の系列から出たもので,《平家物語》は平曲となったが,《太平記》は説教僧,物語僧らによる講釈となった。近世初期に大運院陽翁(法華法印日応)らが《太平記評判秘伝理尽鈔》を著したが,これは《太平記》の評論を集大成したもので,後世の〈太平記読み〉の台本の正統となり,その伝授法が諸侯の間で書写されて数種類の末書を生んだ。また1668年(寛文8)に出た原友軒の《太平記綱目》も《理尽鈔》系の《太平記》の読み方を教えている。…

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