精選版 日本国語大辞典「講釈」の解説
こう‐しゃく カウ‥【講釈】
〘名〙
① (━する) 原典をもとに講義をすること。書物の語句や文章の意味などを補足し説明すること。講義。こうさく。
※河海抄(1362頃)序「五十四帖を講釈せらるる義ありしに」
② (━する) 物事の道理や、教義を説くこと。また、その道理や教義。
※仮名草子・犬枕(1606頃)「一、諸道のかうしゃく」 〔新唐書‐李勉伝〕

※俳諧・犬子集(1633)一七「いにたくもありいにたくもなし 講尺の半に腹のいたみ出〈貞徳〉」
※浮世草子・浮世親仁形気(1720)三「太平記の講尺(コウシャク)さする思案であらふが」
④ (━する) こまごまと説明を加えること。もったいぶって説明すること。また、その説明。解説。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)跋「我計うなづきて一句一句に講釈、大笑ひより外なし」
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「出す物の一つ一つに知ったか振りの講釈をつけて」
⑤ 「こうしゃくし(講釈師)」の略。
※浄瑠璃・曾我五人兄弟(1699頃)五「謡のかうしゃく、つじばうか、舞まひよみうり様々に」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報