太清宮(読み)たいせいきゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「太清宮」の意味・わかりやすい解説

太清宮
たいせいきゅう

中国、遼寧(りょうねい/リヤオニン)省瀋陽(しんよう/シェンヤン)にある全真教竜門派の道観(道教寺院)。清(しん)の康煕(こうき)年間(1662~1722)に三教堂の名で第8代の郭守真(かくしゅしん)によって建立され、1779年(乾隆44)に太清宮と改称された。大門、正殿、法堂、白塔などを備えるが、光緒(こうしょ)年間(1875~1908)の玉皇楼(ぎょくこうろう)の火災で、蔵経と尊像とを焼失し、再建された。白雲観に比すべき全真教の本山で、道衆のために開放されて十方叢林(じっぽうそうりん)(道士にさまざまな資格を与える大道観)となる。方丈を中心とするが、監院がおり、他廟(びょう)を統率する。

[原田正己]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android