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方丈 ほうじょう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

方丈
ほうじょう

1丈 (約 3m) 四方の部屋の意で,禅宗寺院の住持や長老の居室をさす。『維摩経』に,維摩居士の室が1丈四方の広さであったという故事に由来する。転じて住職をも意味する。さらに一般的に師の尊称として用いられた。

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デジタル大辞泉の解説

ほう‐じょう〔ハウヂヤウ〕【方丈】


1辺が1丈(約3メートル)の正方形。1丈四方。また、その広さの部屋。「―の間(ま)」
維摩(ゆいま)経主人公である維摩の、1丈四方の居室。転じて、禅寺で、住職の居室。寺の住持。また、住職の称。
古代中国に起こった神仙思想による三神山の一。東方海上にあり、不死の薬を持った仙人が住むという。

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百科事典マイペディアの解説

方丈【ほうじょう】

禅宗寺院で長老や住持の居室または客間をいう。堂頭(どうちょう)・堂上・正堂・函丈(かんじょう)とも。維摩居士(ゆいまこじ)の居室が1丈四方であったという伝説に由来。
→関連項目長谷川等伯

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世界大百科事典 第2版の解説

ほうじょう【方丈】

禅宗寺院建築で本堂,客殿,住職居室を兼ねるもの。丈室ともいう。禅寺住職の尊称にも転用された。インドの在家仏徒である維摩詰(ビマラキールティVimalakīrti)の居庵が1丈(10尺,約3m)四方(四畳半よりわずかに広い)と中国で信じられていたことから,仏徒の小庵や仙境を方丈と呼んだ(鴨長明《方丈記》)。《大宋五山図》に前方丈(路寝)と内方丈(小寝)が記され,路寝では長老住持が接衆教化を行い,小寝は住持常住所とされた。

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大辞林 第三版の解説

ほうじょう【方丈】

一丈四方、四畳半ほどの広さ。また、その広さの部屋や建物。 「広さはわづかに-/方丈記」
〔インドの維摩居士の居室が一丈四方であったという故事から〕 寺の住職の居室。また、住職の俗称。維摩の方丈。
中国の神仙思想で、神仙が住む想像上の山。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

方丈
ほうじょう

禅宗寺院における住職の居室、あるいは住職その人をさす。正堂(しょうどう)、堂頭(どうちょう)、函丈(かんじょう)などともいう。『維摩経(ゆいまぎょう)』「不思議品」で、問疾に訪れた文殊菩薩(もんじゅぼさつ)をはじめとする8000人の菩薩や500人の声聞(しょうもん)たちを、維摩居士(こじ)が、神通力(じんずうりき)をもって一丈(約3メートル)四方の小室に招き入れたという故事による。このことは、中国唐の道世(どうせい)の著した『法苑珠林(ほうおんじゅりん)』でも記されるから、かなり古くから伝えられた説である。住職は方丈にあって、修行者を教えることもあるから、単なる私室以上の意味があり、禅宗寺院では重要な伽藍(がらん)の一つとなっている。大禅院では前(まえ)方丈と内(うち)方丈の区別があり、前方丈は師が修行者に接し導く公的な場、内方丈は私的な居室とされることもある。中国では土間式であるが、日本では早くから和風の様式を採用したらしい。[永井政之]
『横山秀哉著『禅の建築』(1967・彰国社)』

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世界大百科事典内の方丈の言及

【住職】より

…住職という呼称は,今日では宗派を問わず多く用いられているが,歴史的にみると,寺院最高位の僧職の呼称は時代により宗派により,またそれぞれの寺院によって,さまざまの異称や尊称がある。南都系や平安仏教系寺院では寺主(じしゆ),維那(いな),院家(いんけ),隠元(いんげん),浄土真宗や日蓮宗(法華宗)や時宗では上人(しようにん),禅宗では方丈,和尚,住持,長老(ちようろう)などの,住職をさす尊称がそれである。また,由緒ある大寺院ではその寺固有の歴史的呼称もある。…

【禅宗寺院建築】より

…回廊の東には庫院(くいん),浴室,東司(とうす)など,西には僧堂,西浄(せいちん∥せいじよう)などが配される。法堂の北には方丈や客殿があり,伽藍周囲には塔頭(たつちゆう)と呼ばれる子院が置かれた。仏塔は中心部ではなく伽藍後方の高みに建てた。…

【塔頭】より

…明治以降は法的には一末寺としての取扱いをうけている。 塔頭の形態は,卵塔(らんとう),昭堂(しようどう),方丈(ほうじよう),僧堂,書院,庫裏(くり)などから構成される。禅僧の墓を卵塔あるいは無縫塔と呼び,四角,八角の台座に卵形の塔身をのせる。…

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