如何物食(読み)いかものぐい

精選版 日本国語大辞典 「如何物食」の意味・読み・例文・類語

いかもの‐ぐい ‥ぐひ【如何物食】

〘名〙
① 普通の人の食べないようなものを好んで、または、わざと食べること。また、その人。げてもの食い。あくもの食い。あくじき。
御伽草子・きまん国物語(室町時代物語大成所収)(室町末)「我々にあたへたまへかし、いか物くいにせんとて、口なめずりして」
※やしなひぐさ(1784‐89)前編「腹をそこなふまじとおもへば、おのづからいかもの食(グヒ)したり、亦はあばれ食などはせぬなり」
② 普通の人が相手にしないような異性を好んで、またはわざと愛すること。また、その人。
浮世草子・好色産毛(1695頃)三「てんぽいか物喰(ものグヒ)に、こむさくろくはおもへど」
③ 普通の人と違った趣味、または嗜好(しこう)をもつこと。
※読書放浪(1933)〈内田魯庵モダーンを語る「日本人は〈略〉思想的に走りを好んで半熟を生噛りにし、イカモノ食ひに舌打ちして得意になる穉気がある」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android