嫌色素性腺腫(読み)けんしきそせいせんしゅ(その他表記)chromophobe adenoma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「嫌色素性腺腫」の意味・わかりやすい解説

嫌色素性腺腫
けんしきそせいせんしゅ
chromophobe adenoma

下垂体から発生する腺腫のうち最も多いもので,約 80%を占める。腺腫細胞の細胞質が染色されないことからこの名がある。成人に多い腺腫で,最初の症状は下垂体機能不全,次いで視力視野の障害が現れる。この腺腫自体が種々のホルモンを分泌することが多く,それぞれのホルモンの過剰症状を呈することがある。診断は頭部X線撮影,脳シンチスキャン,CTスキャン,脳血管撮影,気脳写などで行う。治療は,腫瘍が小さければ全部,大きければ一部摘出したのち,放射線療法を行う。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android