改訂新版 世界大百科事典 「子弟書」の意味・わかりやすい解説 子弟書 (していしょ)zǐ dì shū 中国,清代の語り物。18世紀後半,満州八旗の子弟からおこったという。19世紀に北京から瀋陽に伝播し東北一帯にも流行した。七字句を三弦や八角鼓の伴奏で語ったらしい。通俗小説,伝統劇,市井の事柄を内容とする。曲調には穏やかで連綿とした西城調と雄壮激烈な東城調がある。典雅さのためか19世紀末には衰滅したが,北方各地の語り物に影響を与えた。現存する400余りの歌詞は文学的評価も高い。執筆者:吉川 良和 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by