安勝(読み)あんしょう(英語表記)An Sǔng

改訂新版 世界大百科事典 「安勝」の意味・わかりやすい解説

安勝 (あんしょう)
An Sǔng

朝鮮,高句麗末期の王族生没年不詳。安舜ともいう。泉蓋蘇文の甥とも宝蔵王の外孫ともいう。668年の高句麗滅亡後,剣牟岑(けんぼうしん)は安勝を王に戴き遺民を率いて高句麗の再興を図ったが,唐軍に敗れて新羅に逃れた。新羅の文武王は彼らを金馬堵(全羅北道益山郡)に置き,安勝を高句麗王に封じ674年には報徳王とした。つづいて神文王は683年に彼を都の慶州に移し,金氏の姓と蘇判の位階を授けたが,遺民は金馬堵で反乱して敗れた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android