日本歴史地名大系 「安楽越」の解説 安楽越あんらくごえ 三重県:亀山市安楽村安楽越鈴鹿山脈を越えて伊勢・近江両国を結ぶ古道の一つで、亀山より和田(わだ)村・川崎(かわさき)村・安楽村・池山(いけやま)村を通り、安楽川に沿い、峠道を通り近江国犬上(いぬかみ)郡安原村(現滋賀県)に至る街道。全行程二里半のうち、一里半に及ぶ険難な峠道は安楽越と称され、関(せき)ヶ坂(さか)の地名が残り、往昔の関塞跡と伝える(五鈴遺響)。「勢州軍記」によれば、天正一一年(一五八三)豊臣秀吉は賤(しず)ヶ岳で柴田勝家を破ったあと、急いで近江から安楽越を経て、軍勢の一手を伊勢に進めた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報