日本歴史地名大系 「宗伎郷」の解説 宗伎郷そぎごう 群馬県:上野国甘楽郡宗伎郷「和名抄」高山寺本には「宇伎」、東急本には「宗伎」とあり、ともに訓を欠く。「日本地理志料」は高山寺本の「宇伎」は「宗伎」の誤りとみて「曾紀」と読んでいる。長元三年(一〇三〇)の「交替実録帳」の甘楽郡に「正三位宗岐明神社」の名がみえる。「上野国神名帳」の一宮本に「従一位宇岐(うき)大明神」、群書類従本に「従三位宗岐明神」、総社本には甘楽郡の筆頭に「従一位宗岐(むねみちの)明神」とある。地元の一宮本が神名を間違えるということは考えにくい。したがって「延喜式」神名帳の宇芸神社が「上野国神名帳」にみえないので、一宮の抜鉾(ぬきほこ)(貫前)神社の神主が「宗岐明神」を「宇岐大明神」と故意にしたのではないかと考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by