日本大百科全書(ニッポニカ) 「宗旦四天王」の意味・わかりやすい解説
宗旦四天王
そうたんしてんのう
江戸中期に活躍した千(せん)宗旦の高弟4人のこと。顔ぶれについては諸説あるが、一般には山田宗徧(そうへん)(1627―1708)、杉木普斎(ふさい)(1628―1706)、藤村庸軒(ようけん)(1613―99)、久須見疎安(くすみそあん)(1636―1728)をいう。宗旦の名代として三河小笠原(みかわおがさわら)家の茶頭(さどう)となった宗へん、仕官せず、伝書の形で弟子に利休・宗旦の茶を伝えた普斎、茶博士といわれた庸軒、その女婿(じょせい)で、代表的な茶書『茶話指月集(ちゃわしげつしゅう)』を著した疎安と、それぞれの個性と生き方で千家の茶の普及に尽くした。
[村井康彦]