日本大百科全書(ニッポニカ) 「茶話指月集」の意味・わかりやすい解説 茶話指月集ちゃわしげつしゅう 茶道の逸話を集めた茶書。宗旦(そうたん)(千利休(せんのりきゅう)の孫)四天王の1人藤村庸軒(ようけん)の女婿久須美疎安(くすみそあん)が、義父から聞いた茶話をまとめたもの。1701年(元禄14)に出版された。二巻。利休、宗旦の逸話が七十数話収められており、逸話集では最初の版行茶書であった。元禄(げんろく)時代(1688~1704)を迎えて茶道人口が増加するとともに、数寄(すき)雑談のための参考書が望まれ、それが本書の版行に結び付いたものと考えられる。[筒井紘一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例