仕官(読み)シカン

デジタル大辞泉 「仕官」の意味・読み・例文・類語

し‐かん〔‐クワン〕【仕官】

[名](スル)
官職に就くこと。役人になること。
浪人していた武士大名などに召し抱えられて仕えること。

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精選版 日本国語大辞典 「仕官」の意味・読み・例文・類語

し‐かん‥クヮン【仕官】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 官につかえること。官職について役人となること。公職を務めること。
    1. [初出の実例]「仕官踈緩並減一等」(出典続日本紀‐天平宝字元年(757)四月辛巳)
    2. 「工巧のわざを好むもあり、仕官に心ざすもあり」(出典:神皇正統記(1339‐43)中)
    3. [その他の文献]〔史記‐平準書〕
  3. 浪人していた武士が、大名などに召しかかえられて仕えること。
    1. [初出の実例]「今仕官おほやけの為には長劔を腰にはさみ、乗かけの後に鑓(やり)をもたせ」(出典:俳諧・韻塞(1697)許六を送る詞)

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普及版 字通 「仕官」の読み・字形・画数・意味

【仕官】しかん(くわん)

役人になる。〔漢書広伝〕今仕官して二千石に至る。宦(くわん)り名立つ。此(かく)の如くにして去らざれば、後するらんことを懼る。

字通「仕」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の仕官の言及

【親類書】より

…江戸時代,武士が家族・親類の氏名,仕官先,本人との続柄などを書き連ねた文書。一類付(いちるいづけ)などともいう。…

【浪人(牢人)】より

…このように大量に発生した浪人のうちには,新興の大名諸家に改めて召抱(めしかか)えられる者(時代は太平に向かう様相を示したので,既成,新興を問わず家中の人数を制限する家が一般であったから,需要と供給のバランスはとれなかった),百姓,町人になる者,海外に進出する者(途中,鎖国によって不可能となった)などがみられたが,その数は限られたものであったと思われる。残る大多数の者は浪人生活を余儀なくされ,日ごろ再度の仕官を願うものであったが,その実現をみるためには何事か乱の起こることが必要であった。幕府,諸藩は,このような浪人らを危険視し,早くから〈浪人払い〉(追放),〈武家奉公(かまい)〉(主取りの禁止),〈寄住制限〉などの対策を打ち出していた。…

※「仕官」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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