宵田市(読み)よいだいち

日本歴史地名大系 「宵田市」の解説

宵田市
よいだいち

[現在地名]日高町宵田

近世に宵田村で開かれていた市。宵田は水陸交通の要衝に位置し、室町時代後期からは垣屋氏分流の拠る宵田城の城下集落として発展した。江原村古記由来書(田口家文書)に羽柴長秀(秀長)の時代、「豊凶開場ニ応シ御年貢御上納仕」、天正六年(一五七八)「宵田村町並願致」、認められたとあるが、これは誤伝であろう。あるいは天正八年のこととも考えられるが、確かではない。しかし同一三年には有子山ありこやま(出石城、現出石町)城主前野長康(長泰)が宵田を諸公事免除の町場として安堵する楽市令を出しており(但州発元記)、これは宵田がこれ以前から町の機能を有していたことを示している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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