家範(読み)かはん

精選版 日本国語大辞典 「家範」の意味・読み・例文・類語

か‐はん【家範】

〘名〙 一家または子孫が守るべきおきて。家憲
日本詩史(1771)三「至家範郷訓樹芸製造亹亹懇懇」 〔宣和書譜‐正書二・崔遠〕

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改訂新版 世界大百科事典 「家範」の意味・わかりやすい解説

家範 (かはん)
jiā fàn

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世界大百科事典(旧版)内の家範の言及

【家訓】より

… 近世に入ると家訓の作成は商人や農民などにも及んだ。内容としては〈君君たらずとも,臣民は主に対して反抗せず,裏切りもせずに誠を尽くすことが当然と考えよ〉とさとすもの,綿々と治世の原理を説いたもの,自己の経験を語って子孫の参考にしようとしたものなどから,近世の平和とそれに伴って発達した儒教の影響によって,経書の教えは皆家訓であるとしたり,経験よりもこの教義に従った生活を述べる教条的・抽象的なものへと変化し,さらに明治に入ると華族令による家範として法令的な家政の規準へと変質していった。家法分国法【辻本 弘明】
[近世商家の家訓]
 士農工商という職能的な身分制度に編成された江戸時代社会の商家においては,その営業が世襲性と結びついて固定的な家職=家業と意識され,武家の場合と同様にその存続と将来の繁栄を希求する目的で家訓が作成されるようになった。…

※「家範」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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