富士塚(読み)フジヅカ

デジタル大辞泉 「富士塚」の意味・読み・例文・類語

ふじ‐づか【富士塚】

富士講信者が、富士山に模して築いた塚。江戸時代、関東地方一円に数多く作られ、陰暦6月1日に山開き行事をした。

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精選版 日本国語大辞典 「富士塚」の意味・読み・例文・類語

ふじ‐づか【富士塚】

  1. 〘 名詞 〙 近世の民間信仰遺跡の一つ富士信仰講中により造営された富士山の形を模した塚。特に文化・文政期(一八〇四‐三〇)以降に盛行した。

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世界大百科事典(旧版)内の富士塚の言及

【富士信仰】より

…富士講では,富士にもうでることは,ちょうど極楽に行って戻ってくることと同じだと説明して信者を集めたのである。 東京の駒込富士や浅草富士など各地の富士神社や浅間神社の境内には,富士山をかたどった模造富士や富士塚がつくられ,6月1日の山開きの日に白い行者姿の富士講中の者が富士禅定にならって登る風習もあり,一般の参詣者もこれを行った。駒込の富士神社では,麦藁蛇がこの富士詣の際の名物となっており,これを受けて帰ると疫病にかからぬという俗信もある。…

※「富士塚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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