…富士講では,富士にもうでることは,ちょうど極楽に行って戻ってくることと同じだと説明して信者を集めたのである。 東京の駒込富士や浅草富士など各地の富士神社や浅間神社の境内には,富士山をかたどった模造富士や富士塚がつくられ,6月1日の山開きの日に白い行者姿の富士講中の者が富士禅定にならって登る風習もあり,一般の参詣者もこれを行った。駒込の富士神社では,麦藁蛇がこの富士詣の際の名物となっており,これを受けて帰ると疫病にかからぬという俗信もある。…
※「富士塚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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