富樫 鉄之助(読み)トガシ テツノスケ

20世紀日本人名事典 「富樫 鉄之助」の解説

富樫 鉄之助
トガシ テツノスケ

大正・昭和期の開拓



生年
明治10(1877)年9月1日

没年
昭和34(1959)年11月4日

出生地
山形県飽海郡上郷村

主な受賞名〔年〕
東奥賞(第4回)〔昭和26年〕

経歴
19歳で北海道に渡ってさまざまな職業を転々とし、明治37年開拓を志して北海道滝川村に移住。のち40ヘクタールの農地を有する地主に成長するが、澱粉工業に失敗して再び開拓事業に従事し、産牛の導入をはかって大正5年滝川産牛組合を創立した。昭和5年32戸とともに北海道勇払郡安平村に入植、酪農模範地設置に腐心し火山灰地1500ヘクタールの沃野化に成功、練乳やチーズの大工場を建設して“安平の酪農王”と呼ばれた。17年青森県の要請を受けて同県下北郡田名部町の斗南丘の開拓に着手し、19年までに300ヘクタールを耕地化。さらに23年には青森市田代平の開墾指導者となり、故郷の山形県上郷村より呼び寄せた26名と共に開拓に当たるが、30年に老齢のため隠退した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android