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寝惚先生文集 ねぼけせんせいぶんしゅう

世界大百科事典 第2版の解説

ねぼけせんせいぶんしゅう【寝惚先生文集】

狂詩狂文集。2巻1冊。陳奮翰子角(大田南畝)著,風来山人(平賀源内)序,木子服序,物茂らい跋。1767年(明和4)江戸で刊行。時に19歳の南畝の狂詩26首と狂文10編を収め,北海天民の狂文1編を付録する。翌々年に京都から銅脈先生の《太平楽府(たいへいがふ)》が刊行され,共に狂詩流行の端緒となった。このとき銅脈もまた18歳の若さであった。中国詩文集の体に模しつつ,〈金ヲ詠ズ〉〈江戸見物〉〈桃太郎ヲ送ル序〉など身辺の事象をおもしろおかしく写している。

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世界大百科事典内の寝惚先生文集の言及

【狂詩】より

…しかし,それらはほとんど形式面では正規の漢詩の枠内にあるものであり,またその場限りの遊びとして作られ,出版して世に問うというほどの意欲のこめられたものではなかった。1767年(明和4)江戸の大田南畝が《寝惚(ねぼけ)先生文集》を刊行して,狂詩ははじめて手すさびの域を脱し,文学として確立された。この書は素材においても表現技法においてもそれまでの微温的な滑稽詩をはるかに超える徹底した滑稽味を発揮しており,のびやかな明るさをかもし出してすぐれた滑稽文学となっている。…

【狂文】より

…《古文真宝》のパロディである《古文鉄砲前後集》(1761)などが早い例であるが,そこにみられるパロディという趣向は滑稽であっても,文法・語法面では正規の漢文法を守っている。狂詩と同様狂文でも,画期的な作品は大田南畝の《寝惚(ねぼけ)先生文集》(1767)であって,その文章の部分は滑稽な当て字やこじつけの訓読によって滑稽味を徹底させ,漢文体の狂文の様式を確立した。これ以後刊行された狂詩集には,狂文を付載したものがいくつかある。…

※「寝惚先生文集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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