南畝(読み)なんぽ

精選版 日本国語大辞典 「南畝」の意味・読み・例文・類語

なん‐ぽ【南畝】

  1. 〘 名詞 〙 南の田畑。田畑は南向きがよいので、広く田畑のこと。転じて、農事農作業をいう。
    1. [初出の実例]「南畝芃々、苗稼緑」(出典:性霊集‐一(835頃)喜雨歌)
    2. [その他の文献]〔詩経‐小雅・甫田〕

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普及版 字通 「南畝」の読み・字形・画数・意味

【南畝】なんぽ

南の畑。〔詩、風、七月〕三の日(一月)于(ここ)に耜(すき)し 四の日(二月)趾(あし)を擧(あ)ぐ(耕す)我が子を同(あつ)め 彼の南畝に(かれいひ)す 田(でんしゆん)(田の神)至りて喜((し))す(お供えを受ける)

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世界大百科事典(旧版)内の南畝の言及

【大田南畝】より

…そして機知と滑稽を特色とする赤良が,温和で地味な橘洲を圧倒して,狂歌においても赤良の四方連が主流となり,あたかも江戸文芸全般の盟主のごとき観を呈した。しかし田沼政権が崩壊して87年松平定信の文武奨励政治が始まり,南畝は文芸界と絶縁した。〈世の中に蚊ほどうるさきものはなしぶんぶといふて夜もねられず〉など時世風刺の落首の作者と疑われたのを恥じて,文筆を完全に捨て,7年後には人材登用試験に首席で合格し,幕吏として出発することになった。…

※「南畝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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