ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「対レーダ・ミサイル」の意味・わかりやすい解説 対レーダ・ミサイルたいレーダ・ミサイルanti-radiation missile ASMの1つでレーダ信号を探知し,その発信源に向っていくミサイル。代表的なものにアメリカ軍のハーム HARM: High-Speed Anti-Radar Missileとイギリス軍のアラーム ALARM: Air-Launched Anti-Radar Missileがある。アメリカ軍は 1991年の湾岸戦争でイラク軍に対し 1000発のハームを使用したという。イギリス軍のアラームは実験評価中であったが急遽実戦投入された。アラームは,敵のレーダが対レーダ・ミサイルを警戒してレーダを切った場合にそなえ,目標上空でパラシュートを開きながら敵のレーダが動きだすのを待ち,レーダ信号を探知するとパラシュートを切り離して突入する。また,一度レーダ信号をとらえるとこれを記憶し,相手側がレーダを切っても目標に向う。主要目は,ハームが射程 74.4km,全長 4.17m,直径 25.4cm,発射重量 361.1kg,弾頭高性能炸薬 66kg。アラームは,射程 45km,全長 4.3m,直径 22.4cm,発射重量 268kg。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by