ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「対照勘定」の意味・わかりやすい解説 対照勘定たいしょうかんじょうper contra account 企業の財政状態に重要な影響を与えるおそれのある事実関係を示すため,借方と貸方に同一金額で対応的に設定される一対の勘定をいう。その特徴は2つの勘定が同一金額で同時に発生し同時に消滅する,つまり常に一対で存在する点にある。形式的対照勘定と実質的対照勘定とがあり,前者は偶発債務を表示する場合のように,現在簿記上の真の取引ではないが財政状態に重要な影響を及ぼす事項を単に2つの勘定を対応させて備忘的に記録するために設けたもので,それら自身独自の債権,債務の存在を示すものではない。後者はそれぞれが独立した債権,債務でありながら相互に対応関係にある一対の勘定で,たとえば従業員預り金を有価証券に投資したような場合,借方「従業員預り金引当有価証券×××」,貸方「従業員預り金×××」のように仕訳する。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by