デジタル大辞泉 「貸方」の意味・読み・例文・類語 かし‐かた【貸(し)方】 1 貸す方法。⇔借り方。2 貸すほうの人。貸し手。⇔借り方。3 複式簿記で、勘定口座の右側。また、勘定様式による貸借対照表・損益計算書の右側をいうこともある。資産の減少、負債・資本の増加、収益の発生を記入する。⇔借り方。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「貸方」の意味・読み・例文・類語 かし‐かた【貸方】 〘 名詞 〙① =かして(貸手)⇔借方。[初出の実例]「諸道具ののけ道も絶て、皆借(カシ)方の物になれる」(出典:浮世草子・好色二代男(1684)五)「金を貸渡すも其証文を紛失すれば、貸方の損なり」(出典:文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉四)② 貸す方法。貸し様(よう)。貸す手段。③ 複式簿記の帳簿、財務諸表の右側の記入欄。負債、資本の増加、資産の減少、および収益・利益の発生を記入する。貸し。⇔借方 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「貸方」の意味・わかりやすい解説 貸方かしかたcredit; creditor; Cr. 複式簿記特有の用語。複式簿記では取引を左右二面的に分解し記録するが,この場合左側を「借方」,右側を「貸方」という。この借方と貸方とはプラス・マイナス反対の性格をもっており,等式における等号の左辺と右辺に似ている。貸方に記入される事項は,資産の減少,負債・資本の増加,費用の除去,収益の発生である。借方,貸方の語源は中世の簿記にさかのぼり,当時の帳簿記録の中心は金銭の貸借であり,それを取引先ごとに (人名勘定で) 記録していた。その際相手側の立場からの表現を用い,相手に現金を貸付けたときは相手が自分から借りたので,相手先名の勘定の借方に記入し,逆に相手が自分に貸した (自分が借りた) ときは貸方に記入した。この名残りが用いられているのであるが,金銭貸借が取引のごく一部でしかない今日の簿記では,借方,貸方という用語はその意味を失い,単に左側,右側を示す符号にすぎない。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の貸方の言及 【クレジット】より …また,信用販売・割賦販売,消費者金融のこともいう。簿記においては,貸方のことをいい(Crと略記),借方(debit,Dr)に対応する。マスコミ関係においては,出版物,新聞記事,テレビ番組などに使用された著作物等の出所を明示する言葉をいう。… ※「貸方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by