将軍家政所下文

山川 日本史小辞典 改訂新版 「将軍家政所下文」の解説

将軍家政所下文
しょうぐんけまんどころくだしぶみ

鎌倉幕府将軍が発する下文様式の文書で,「将軍家政所下」の書出文言をもち,将軍の署判がなく,政所の職員が奥に署判を加えるもの。源頼朝は征夷大将軍就任期間に限って用い,頼朝以後の将軍も征夷大将軍就任後に用いた。職の補任,所領給与・安堵訴訟判決など恒久的効力の期待される事項に広く用いられたが,下知状(げちじょう)ができて以後は知行充行(あてがい)・安堵に限られた。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android