小林如泥(読み)こばやし・じょでい

朝日日本歴史人物事典 「小林如泥」の解説

小林如泥

没年:文化10.10.27(1813.11.19)
生年:宝暦3(1753)
江戸後期木彫・木工家。歴代が出雲松江藩主松平家に大工方として仕えた。小林安左衛門の子。松江大工町生まれ。幼名は甚八,通称を(2代)安左衛門,剃髪ののちは如泥と号した。37歳のときに大工並,44歳のときに10石3人扶持御細工人・奥納戸御好御用係となった。大名茶人として著名な藩主松平不昧(治郷)の愛顧を受けて江戸でも御用を務めた。酒を大いに好み,常に酔って泥の如し,そのために如泥の号を賜ったという。指物,木彫にすぐれ,曲物は継ぎ目がわからないほどだったという。<参考文献>上野富太郎・野津静一郎編『松江市史』

(小池富雄)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小林如泥」の解説

小林如泥 こばやし-じょでい

1753-1813 江戸時代中期-後期の木工家。
宝暦3年生まれ。父のあとをつぎ,出雲(いずも)松江藩主松平治郷(はるさと)に大工方としてつかえる。曲げ物を得意とし,繊細な浮き彫りでも知られる。代表作に「菊桐文桐小箱」「桐袖障子」など。文化10年10月27日死去。61歳。出雲出身。幼名は甚八。通称は安左衛門。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の小林如泥の言及

【曲物】より

… 現在,曲物に用いる材は尾州檜,吉野杉が最上とされ,曲げる板の一部にでも癖があれば正円形が得られないので,1本の丸太から使用されるのはその3割程度という。特殊なものにキリ材による室町時代の曲物浄菜大盆(京都相国寺),小林如泥(1753‐1813)作のクワ材による曲物煙草盆などがある。また類似のものに,挽曲(ひきまげ)造の折櫃(おりびつ)などがある。…

※「小林如泥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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