精選版 日本国語大辞典「何だ」の解説
なん‐・だ【何だ】
① 事物・事態・目的・動機などの不明なさまを表わす。
② 直接言うのがはばかられたり、適当な言い方がみつからなかったりする時などに漠然と言うのに用いる。
※歌舞伎・幼稚子敵討(1753)口明「『ああ、これこれ、そりゃ何の事でござる』『ええ、是は何でござる』」
③ 問題とするに値しない、という判断を表わす。大したことではない。
※都会の憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉「こんなものが何だと自分を叱りながら」
[2] 〘感動〙
※滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)四「なんだこいつ、ぶちはなすぞ」
② 予想外の事態に対して、驚きの気持を表わすことば。
あん‐だ【何だ】
〘連語〙 (「なんだ」の変化した語)
① なんであるか、なんでもない、少しも気にかけることはない、恐れることはないの気持で用いる。
② なんであるか。疑問の意を表わす。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報