小榛庄(読み)おはりのしよう

日本歴史地名大系 「小榛庄」の解説

小榛庄
おはりのしよう

荘域は現大針おおばり付近とも思われるが、確証はない。北陸に展開した東大寺領初期荘園の一。

仁平三年(一一五三)四月二九日付東大寺諸庄園文書目録(守屋孝蔵氏所蔵文書)に「寺中庄園絵図之内」として「小榛庄 一帖 宝字三年」とみえ、一二世紀中葉の段階で小榛庄絵図なるものが遺存し、そしてそれが天平宝字三年(七五九)の作成にかかるものであることがわかる。この絵図が荘成立の時点か、その直後に書かれたものとすれば、荘成立は天平宝字年間かその直前ということになる。また天暦四年(九五〇)一一月二〇日付の東大寺封戸庄園并寺用帳(東南院文書)には「小榛庄田町」とみえ、次いで長徳四年(九九八)の東大寺領諸国庄家田地目録(同文書)には「同郡(坂井)小榛庄田七町四段歩」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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