小槻神社(読み)おつきじんじや

日本歴史地名大系 「小槻神社」の解説

小槻神社
おつきじんじや

[現在地名]草津市青地町

青地あおじ町の東方の丘陵部に鎮座する。旧郷社。祭神於知別おちわけ命・天児屋根あめのこやね命。於知別命(息速別命とも)は古代当地方に勢力を有したとされ、小槻山君広虫(続日本紀)・小槻山公家嶋(続日本後紀)・小槻山公有緒(三代実録)などと名のみえる小槻氏の祖神といい、北東一・五キロほどに位置する小槻大社(現滋賀県栗東町)と同神である。「延喜式」神名帳の栗太くりた郡八座のうち「小槻神社」に比定される。天徳四年(九六〇)志津しづ池のほとりに遷座されたことからいけ宮とも称されたといい、神主の井口家に伝えられる貞治五年(一三六六)一二月二五日の井口重頼売券写に「池神主重頼」とある。中世は社地に近接して館を設けていた青地氏の崇敬を受けたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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