精選版 日本国語大辞典 「神輿」の意味・読み・例文・類語
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祭礼の渡御(とぎょ)のとき、神霊の乗り物として担ぐもの。「しんよ」とも読み、御輿(みこし)とも書く。日本の神霊は、日常は天空や海のかなたにあり、人の招きに応じて定期的に、あるいは神霊の意志によって臨時に、人里を訪れて祭りを受け意志表示をするものであった。したがって社殿も、祭りのつど新築し、祭りが終われば取り壊した。社(やしろ)は屋代(やしろ)、つまり祭りのときに社殿を造営する場所の意であった。神社建築が進んで堅牢(けんろう)華麗なものになり、また神霊にはつねに近くにいて見守ってほしいという願望から、社殿は常設のものになった。しかし神霊は祭りのたびに訪れてくるものだという観念は残留し、社殿から出発した神霊が村内を巡行する形式を生じた。その神霊の憑(よ)りどころになるのが、笠鉾(かさぼこ)であり山車(だし)であり梵天(ぼんでん)である。少年や神職が尸童(よりまし)になることもある。神輿もその一つであった。神霊の巡行は本来深夜に行われるものであったが、平安時代から京都を中心に昼祭りが多くなり、昼間の神幸が一般化すると見物人も集まり、「見る祭り」へと変化してくる。そのため神幸の行列も華麗となり、中心となる神霊の乗り物に神輿を用いることになった。神輿は皇室の鳳輦(ほうれん)に擬したもので、形は四角、六角、八角などがあり、屋根の上には鳳凰(ほうおう)または葱花(そうか)を置き、台には2本の担ぎ棒をつけるのが普通である。白木のもの、小型の子供神輿、樽(たる)神輿、榊(さかき)神輿などもある。神幸の際は、まず神社で御霊(みたま)移しを行い、行列では中心に位置する。氏子の若者などがそろいの法被(はっぴ)を着てねじり鉢巻姿で、「わっしょい、わっしょい」の掛け声をかけながら練り歩いたりする。神輿振りといって、道中は前後に揺れたり右往左往したりすることがある。日ごろ憎まれている家に乱入したり、神輿どうしが行き会って喧嘩(けんか)になることもあった。近年は女性も担ぐものがあり、また若者の減少した地域では、神輿をトラックに乗せて渡御する例もある。
[井之口章次]
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…御輿とも書く。神輿は〈しんよ〉ともよむ。奈良時代の749年(天平勝宝1),東大寺大仏建立に際して上京した,宇佐八幡神の紫色の輿が記録上の初見である。…
…神社の祭礼のとき,神輿(みこし)(あるいは神幸船)が渡御(とぎよ)して一時安置される場所のこと。御輿宿,頓宮ともいう。…
※「神輿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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