小野子村(読み)おのこむら

日本歴史地名大系 「小野子村」の解説

小野子村
おのこむら

[現在地名]小野上村小野子、子持こもち横堀よこぼり

吾妻あがつま川の左岸、小野子山の東・南麓に位置し、東は横堀村、西は村上むらかみ村、南は川島かわしま村・祖母島うばしま(現渋川市)岡崎おかざき新田村(現吾妻郡東村)、北は尻高しつたか村・中山なかやま(現同郡高山村)。東方の吾妻川沿いに北牧きたもく(現子持村)に接して、飛地の寄島よりしま地区がある。東北端を三国街道が通る。当地は往古北箱島きたはこじまに属し、のちに小野郷として独立したとの伝えが残る。観応元年(一三五〇)一二月一九日、「上野国北筥嶋小野村内田野村在家一宇」が如意によい(現如意寺)に寄進されている(「藤原季長寄進状写」野村市郎兵衛氏所蔵文書)。元亀二年(一五七一)武田勢は信州より白井しろい(現子持村)へ乱入したが(九月二六日武田信玄感状「松城通記」所収など)、「双林寺伝記」は翌三年八月のこととして先手真田昌幸は「小野子ノ荘」へ攻め入り遠里近村を焼払ったと記す。天正一〇年(一五八二)一〇月一九日の折田軍兵衛宛真田昌幸宛行状(折田文書)で「小野子之内ニ而二拾貫文」を「尻高領横尾」のうち一七貫文分に加えて与えることを約している。

寛文六年(一六六六)検地帳(佐藤文書)では高一千三三〇石、同年高二八四石の横堀村(横堀新田)を分離(横堀区有文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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