日本大百科全書(ニッポニカ) 「小野瓦屋」の意味・わかりやすい解説 小野瓦屋おのがおく 京都市左京区高野(たかの)小野町、三宅八幡宮(みやけはちまんぐう)参道南斜面一帯に所在する平安前期の窯址(ようし)。平安宮造営時の官瓦窯の一つである。大正年間に発見され、出土の鐙瓦瓦当面(あぶみがわらがとうめん)に「小乃」「乃」の文字がみられることから、この地は小野瓦屋と認定されているが、学術的には未調査である。同時代の官瓦窯としては、栗栖野(くるすの)瓦屋があり、ともに『延喜木工寮式(えんぎもくりょうしき)』に記載があり、10世紀に操業した瓦窯である。[大川 清] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例