尾ノ崎遺跡(読み)おのざきいせき

日本歴史地名大系 「尾ノ崎遺跡」の解説

尾ノ崎遺跡
おのざきいせき

[現在地名]御坊市塩屋町南塩屋

標高約一一―一三メートルの海に突出した地に位置する複合遺跡。昭和五四年(一九七九)から翌年にかけて発掘調査が実施され、古墳時代初頭の竪穴住居二、竪穴四、柱穴、同前期の方形周溝墓一八、土壙墓一、溝・溝状遺構・円形土壙、同後期の横穴式石室墳などが検出された。出土遺物には旧石器時代から中世に属するものまであるが、竪穴より庄内式の甕片、方形周溝墓の墳丘盛土・周溝より布留式併行の多量の製塩土器が出土しており、古墳時代初頭には、小規模な製塩集団によって集落が営まれたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の尾ノ崎遺跡の言及

【和歌山[市]】より

…和歌山県北西端,紀伊水道に臨む県庁所在都市。人口39万3885(1995)。16世紀末,豊臣秀吉が紀ノ川河口付近に築いた和歌山城の城下町が都市としての起源で,浅野氏を経て,17世紀前半に入国した徳川頼宣(よりのぶ)が城下を拡大し,以来約300年間14代にわたって栄えた。明治維新後,県庁が置かれて県の政治・経済・文化の中心地となり,1889年,県下初の市制施行都市になったが,人口は5万人余,市域面積は8.6km2にすぎなかった。…

※「尾ノ崎遺跡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android