尾野村(読み)おのむら

日本歴史地名大系 「尾野村」の解説

尾野村
おのむら

[現在地名]浜北市尾野

豊田とよだ郡に所属。御馬おんまいけ村の西、馬込まごめ川上流右岸に位置する。北側に高根たかね山がある。小野とも記す。応安二年(一三六九)一一月の日付のある大方等大集月蔵経(岩崎文庫蔵)の助縁者のなかに、「遠州小野郷」の各衆がみえる。永正九年(一五一二)五月一日、小野郷内の大宝たいほう(現曹洞宗)寺中と田地五段(年貢二貫)覚園かくおん(現学園寺)に安堵されている(「某朱印状」学園寺文書)。なおこの安堵主体である「親」の朱印を使用した人物は不明である。元亀三年(一五七二)一二月三日、武田信玄は遠江侵攻に対する戦功として、奥山大膳亮吉兼に「小野・宮口并あかさ 三百貫文」など二千貫文の地を安堵している(「武田信玄判物」奥山文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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