尿前番所跡(読み)しとまえばんしよあと

日本歴史地名大系 「尿前番所跡」の解説

尿前番所跡
しとまえばんしよあと

[現在地名]鳴子町 尿前

尿前宿の西端に置かれ、設置年代は寛文年中(一六六一―七三)と考えられる(鳴子町史)。当地は古くから出羽国境の要衝として重視され、歌名所として知られる「いはての関」を付近に所在比定する説もある。天明二年(一七八二)に鳴子村肝入遊佐甚之丞の記した岩手関由来書(遊佐源輝家文書)によれば、当番所近くに平泉藤原秀衡の頃はじんもり、さらに大崎氏領になってからは小屋こや館とよばれる国境警固の要所があったという。現在、尿前の西方中山平なかやまだいら地区の西端に陣ヶ森があり、奥州合戦で平泉方が築いた柵の跡が天明頃にはありありと残っていたといい、小屋館は番所の西方山上の薬師堂のあたりであったという(前掲由来書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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