日本歴史地名大系 「屋形ヶ原」の解説 屋形ヶ原やかたがはら 鹿児島県:川内市麦之浦村屋形ヶ原現高城(たき)町・御陵下(ごりようした)町にかけての地域に比定される。館原(やかたがはら)・屋形原(やかたばる)とも書き、別名国司原(こくしがはら)ともいう(「高城郷由来記」地誌備考)。延文五年(一三六〇)八月九日の渋谷妙勝譲状案(寺尾文書)に高城郡のうちとしてみえる「やたかたのはらのやしき」は尾形原であろうか。同所は入来院氏庶流寺尾妙勝(重名)から孫竹鶴丸に譲与されている。寺尾氏は入来(いりき)院塔之原(とうのばる)(現樋脇町)を本拠としていたので、屋形原の名称が同氏の館から生じたとは考えにくい。「三国名勝図会」には屋形ヶ原を往古薩摩国府のあった所で国司館所の遺墟であろうとしており、諸書もこの地を薩摩国府の跡としている(「高城郷由来記」など)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by