山代真作墓誌(読み)やましろのまさかのぼし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「山代真作墓誌」の意味・わかりやすい解説

山代真作墓誌
やましろのまさかのぼし

河内(かわち)国(大阪府)石川郡山代郷出身の官人で、文武(もんむ)天皇以後の4代に仕えた、従(じゅ)六位上、山代忌寸(いみき)真作と妻蚊屋(かや)忌寸秋庭の墓誌。1952年(昭和27)奈良県五條市東阿田(ひがしあだ)の丘陵から出土したと推定される。墓誌は鍍金(ときん)を施した短冊形銅板(縦27.9センチメートル、横5.7センチメートル)で、表面四周を魚々子地(ななこじ)で縁どり、罫(けい)を引き3行76字の銘文を刻んである。銘により妻秋庭が722年(養老6)に、真作も728年(神亀5) に逝去したことが知られる。国の重要文化財。

[大脇 潔]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android