鍍金(読み)ときん

精選版 日本国語大辞典 「鍍金」の意味・読み・例文・類語

と‐きん【鍍金】

〘名〙 =めっき(鍍金)〔音訓新聞字引(1876)〕 〔李紳‐答章孝標詩〕

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デジタル大辞泉 「鍍金」の意味・読み・例文・類語

めっ‐き【鍍金/滅金】

[名](スル)
古代仏像金めっきをするのに用いた金のアマルガム滅金と呼んだところから》金属または非金属表面を他の金属の薄膜で覆うこと。また、そのようにしたもの。防食装飾などのために行い、方法には電気鍍金・溶融鍍金・蒸着鍍金などがある。ときん。「金で―する」
うわべを飾り、よく見せかけること。
[類語](2見栄虚栄心洒落っ気飾り気気取り

と‐きん【×鍍金】

[名](スル)めっき(鍍金)」に同じ。

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世界大百科事典 第2版 「鍍金」の意味・わかりやすい解説

めっき【鍍金 metal plating】

〈ときん〉ともいう。材料の表面を薄い金属の皮膜でおおう金属表面処理法。装飾,防食,表面硬化,機能付与などさまざまな目的で使われる。プラスチックセラミックスなど材料一般に対しても表面処理の代名詞として,めっきという言葉が使われることがある。現在最も広く利用されているものは,水溶液から電気化学的な方法で行う電気めっきであるが,ほかに水溶液を媒体とはするが無電解で行う化学めっきや溶融した金属の浴に浸漬して表面を被覆する溶融めっきなどがある。

ときん【鍍金】

塗金とも書き,滅金(めっき)ともいう。銅または銅合金の製品の表面に金や銀などを付着させる金工加飾技法の一つ。中国では戦国時代以降に盛行し,日本では古墳時代以降にみられるが,これは金アマルガム鍍金である。水銀が鉄,白金コバルトマンガン,ニッケル以外のすべての金属と溶けあって合金をつくる性質を利用したものである。金または銀を水銀に混ぜてアマルガムをつくり,これを磨きあげた銅の表面に塗布したのち,炭火で加熱して水銀を蒸発させ,金または銀を定着させる,いわゆる〈けしめっき〉(金消)である。

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普及版 字通 「鍍金」の読み・字形・画数・意味

【鍍金】ときん

金めっき。唐・李紳〔章孝標に答ふ〕詩 假金にして方(はじ)めて眞金を以て鍍す (も)し是れ眞金ならば、金を鍍せず

字通「鍍」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鍍金」の意味・わかりやすい解説

鍍金
ときん

めっき

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世界大百科事典内の鍍金の言及

【鍍金】より

…塗金とも書き,滅金(めっき)ともいう。銅または銅合金の製品の表面に金や銀などを付着させる金工加飾技法の一つ。…

※「鍍金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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